第130章

朝日が昇り始めた。

望月琛は顎で抱きしめている毛むくじゃらの頭をそっと擦り、彼女の額に軽くキスを落とした。

一晩中硬直していた人は、ようやく些細な反応を見せ、嫌そうに顔を背けた。

彼の熱い体が前田南に密着し、彼女の耳を噛みながら言った。

「南、俺が何をすれば恨まないでくれる?お前と結婚しようか」

前田南の表情に一切の波風は立たなかった。

結婚関係も所詮は枷に過ぎない。そんな枷では望月琛を縛れない。彼は相変わらず外の自由を求め、この枷は彼女だけを縛むことになる。

彼女は黙ったままだった。

望月琛は突然身を起こし、彼女の上に覆いかぶさった。

「このまま何も言わないつもりか?」

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